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旭館だより

万年鮨(まんねんずし)

2012年1月6日 金曜日

王滝村には古代から伝承されてきた独特な食文化があります。


灰汁抜きしたどんぐりの粉で作る「ひだみ」や川魚の発酵保存食である「万年鮨」がその代表格です。

この二つは伝統食の宝庫とも言える木曽谷でもここにしか残っていない貴重な味です。

万年鮨は米麹を使った発酵食品で琵琶湖の「鮒鮨」と似たものですが、生きた民俗資料ということで

「長野県選択無形民俗文化財」というエライけれども舌がもつれそうな指定も受けています。

要するに岩魚、アマゴやニジマスを塩漬けしてからご飯と米麹で発酵させた正月料理なのですが、

味はどうなの? とよく聞かれます。


「いにしえの風土を醸すトラディッショナル系でカントリーマザーっぽいテイストです」と懇切に説明すると

大抵のお客様が「やっぱり」とか「そうなんだ」とか言いつつ納得してくれます。・・・くれないか。


いずれにしても「食べつけたら癖になる」ことだけは請け合います。
旭館でも毎年仕込みますが、いくら山奥の岩魚天国でも今どき樽一杯も獲れる訳がないし、

保護の立場から魚は養殖のニジマスです。・・・・・(秀)

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塩出し後ご飯と米麹を詰めて強く圧せをする        完成したけど毎年味が微妙に違ってハラハラします。

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