旭館や王滝村周辺の情報をお届けします。
2012年1月25日 水曜日
昔ながらの小正月の行事として家々では米粉の団子をカエデの木に刺した「繭玉」を飾ります。
山里の農家にとって数少ない現金収入だった養蚕(お蚕様)を崇めるのが由来かもしれません。
私が子供の頃には八畳間いっぱいに飾りつけ家毎にその豪勢さを競ったものですが、
今は万事が軽少簡略になりました。
14日の夕方に正月のしめ縄や松飾りを集めて焚き上げる「どんど焼き」「賽の神」「三九郎」
など地域で呼び名は変わりますが、王滝村ではこの火で繭玉を焼いて食べます。
松の煤で真っ黒になった団子はただ苦いだけですが、一年中風邪をひかないとの口伝があり
中には飼い犬や猫にも(無理やり)食べさせてあげる優しい人もいます。
もう50年も続く山と海の交流事業で村を訪れた御前崎中1生徒のスキー指導をしました。
最初は立つのもやっとの子供達がたった2日足らずのトレーニングで中級者向けバーンを元気
よく滑り降りるのを見るのは毎年のことながらいい気分です。
リフトに乗った時に何人かの男子生徒に聞いてみました。
「何して遊ぶの?」・・・「ゲーム」 「ウゥーン、やっぱゲームかな」
「海で釣りなんかは?」・・・「魚好きじゃないから」 「おじいさんが一人でたまにやる」
釣り師垂涎の豊かな海辺に暮らす前途ある少年達が・・・・・
「これでいいのか。日本の未来はどうなる」 と一人悲憤の涙にくれた。・・・・(たような気がする)
12月初めの旭館だよりで「毎年のことながら今年も気持ち悪いぐらい暖かい師走です」と小馬鹿にした
のがまずかったのかあれから一転して氷点下10°Cを超える「充分に気持ちいい涼しさ」の日が続きました。
御嶽信仰の神聖な行場のひとつ「清滝」も見事なブルーアイスに盛り上がって圧巻でした。・・・・(秀)